ムン・ジェイン政権の外交補佐官「大統領は経済政策を失敗しているので南北政策を成功させないとひどい事態になるぞ」とアメリカを謎の恫喝……これが貧すれば鈍す、か

【コラム】金正恩と運命共同体になりゆく文在寅政権(朝鮮日報)

 中国やロシアのような国を除き、世界でハノイでの米朝首脳会談が成功したと主張する政権が二つだけあるが、それは韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権だという。今回の会談で金正恩が表明した寧辺の核施設廃棄を大きな進展だと主張する政府が世界に二つだけあるというが、それも文在寅政権と金正恩政権だという。世界で対北朝鮮制裁を解除しようと主張するただ二つの政権も文在寅政権と金正恩政権だ。会談決裂後、トランプ米大統領の交渉チームを非難したのも文在寅政権と金正恩政権の人々だけだ。国際社会で金正恩のスポークスマンの役割を唯一買って出た人物が文大統領であり、金正恩にとって唯一の「護衛役」は文大統領だという。世界で金正恩を「偉人」同然に称賛する放送を流しているのが、韓国の政権サイドの放送と北朝鮮の放送だという。

 米国が文大統領に米朝の仲裁役を求めたところ、北朝鮮に核を放棄するよう説得するのではなく、逆に対北朝鮮制裁を解除しようと言われた。対北朝鮮制裁が先になくなれば、金正恩は何のために核を放棄するというのか。文在寅政権はあらゆる問題で「北朝鮮」と「金正恩」が最優先だ。
(中略)

とどのつまり、全ては政権維持のために思える。政権を失うことに対する恐怖があまりに大きいのだ。それで、金正恩という株が政権維持を下支えすると信じてオールインした結果、言いなりになってしまった。バブルが弾ければ、死を共にする運命共同体になってしまったのだ。非核化に関係なく、開城工業団地、金剛山観光に力を入れるのは、ただただバブルを消したくないためだ。彼らは金正恩が核を放棄しないという事実を既に熟知しているのだと思う。必要なのは非核化ではなくバブルだ。ところが、米国がそのバブルに冷や水を浴びせたから憤ったのだ。今のところは口先で不満を並べているだけだが、本当に北朝鮮バブルが弾けそうになれば、まるで投資家が証券会社のロビーで騒ぎを起こすような行動を取りかねない。

 個人が投資を誤って大損をすれば、それは個人の責任だ。しかし、政権が金正恩バブル株に頼り、そのバブルが弾ければ、5,100万国民の誰もが大損をすることになる。

(引用ここまで)

 おおよそ、韓国……というか、ムン・ジェインのスタンスがしっかり書かれている記事ですね。
 対北朝鮮政策にすべてつっこんでしまったので、それが失敗すれば無一文。
 なので失敗を失敗と認めることなく「成功への一課程に過ぎない」みたいな話でごまかそうとしている。カン・ギョンファに至っては「成功裏に終わったにも関わらず、失敗だというフェイクニュースで一般国民がだまされている」とか言ってしまう。
 もっとも元駐韓日本大使である武藤正敏氏曰く、「ムン・ジェインはもともと北朝鮮以外になんの興味もない人物」であるということなので、オールインしている状態こそがムン・ジェインの中では本望なのかもしれませんけどね。

 さて、ムン・ジェインの外交政策におけるメンター的な位置にあるムン・ジョンイン補佐官は「ムン大統領が南北に賭けたのは経済政策で行き詰まったからだ」というド直球をフォーリンアフェアーズ誌に寄稿したとのこと。

文正仁補佐官「文大統領は経済打開のため南北関係に賭けた」(朝鮮日報)

 韓国大統領府の文正仁(ムン・ジョンイン)統一・外交・安保特別補佐官は15日「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は韓国で経済政策が行き詰まった時に、自らに政治的な利益をもたらす平和イニシアチブ(推進計画)に賭けた」「文大統領が外交政策でも突破口を見いだすことができなければ、2020年4月の総選挙を前に苦しい立場で不確実な未来を迎えるかもしれない」との考えを示した。

 文正仁氏はこの日発刊された米国の外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」への寄稿で上記の見方を伝えた上で「米国は文大統領が(促進者として)成功できるよう、南北経済協力を柔軟に後押しすべきだ」「それがなければ文大統領の役割は根本から制限されてしまうだろう」とも主張した。金剛山観光や開城工業団地の再開に向け、米国に対して必要な制裁緩和に応じるよう求めたようだ。

 文正仁氏はさらに「米国が漸進的な接近に引き続き応じないのなら、今の膠着(こうちゃく)状態を突破するのは難しい」とも指摘した。米国に対して「一括妥結式の非核化ビッグディール」にこだわらず「段階的非核化」へと方針を見直すことで北朝鮮に譲歩すべきという趣旨だ。

(引用ここまで)

 記事タイトルはちょっと誤解というかミスリードを誘いそうなものになっていますが、「ムン・ジェイン政権は経済政策で失敗しているから、南北協調にすべてを賭けている。これが失敗しようものなら来年の総選挙で負けてレイムダックになってしまう。そうなったらアメリカにも北朝鮮にも累が及ぶけどそれでいいのかな?」みたいな脅迫になってますね。
 「韓国による北朝鮮への利益供与を認めないなら大変なことになるぞ」「ビッグディールにこだわれば韓国は退場する」って言っているのも同然ですね。まあ、窮しているのだなぁ……ということがよく分かります。
 ただ、韓国に退場されたところで事態はなにも変わらないのに比べ、もし開城工業団地や金剛山観光事業を再開したら制裁は圧倒的に後退してしまう。
 どう考えても制裁継続、あるいはさらなる制裁強化以外に手段はないように見えますが、韓国政府、ムン・ジェインからの視点というか視角は異なっているのかなぁ……。


Source: 楽韓Web